一杯のラーメンから、旅が始まる。
私が高校生だった頃、地元にはラーメン専門店がありませんでした。
だから当時の私にとって、ラーメンといえばカップラーメンかインスタントラーメン。
ラーメンを食べるために店へ行く。
そんな発想すらありませんでした。
高校を卒業し、進学のため田舎から東京へ。
ある日、何となく立ち寄った巣鴨のラーメン店で、背脂の浮いた醤油ラーメンを食べました。
一口すすった瞬間、驚きました。
「ラーメンって、こんなにおいしいんだ……」
今振り返れば、あの一杯がすべての始まりだったのかもしれません。
(*このラーメン店は、後で調べたところ「千石自慢らーめん」というお店。1990年代の当時は立ち食いオンリー)
それから私は、都内のラーメン店を食べ歩くようになりました。
有名店へ行ったり、路地裏の小さなお店へ入ったり。
店によって、スープも麺もまったく違う。
「ラーメン」という同じ名前なのに、こんなにも世界が広いことがおもしろくて仕方ありませんでした。
ラーメンを食べるため、全国へ。
やがて、もう一つの趣味ができました。
一人旅です。
北海道から沖縄まで、時間を見つけては全国各地を旅するようになりました。
そして当然のように、その土地のラーメンを食べました。
札幌では味噌ラーメン。
喜多方では醤油ラーメン。
青森では煮干しラーメン。
富山では富山ブラック。
尾道では背脂の浮いた醤油ラーメン。
博多では豚骨ラーメン。
全国を旅して気づいたことがあります。
ご当地ラーメンは、単なる「味の違うラーメン」ではありません。
その土地の気候や文化、仕事、人々の暮らし。
さまざまなものが、一杯の丼の中に詰まっています。
寒い土地だからこそ生まれたラーメン。
働く人のお腹を満たすために生まれたラーメン。
屋台文化の中で育ってきたラーメン。
ラーメンを食べると、その街のことを少し知ったような気持ちになるのです。
だから「麺旅」を始めました。
旅先でラーメンを食べるたびに、いつしかこんなことを考えるようになりました。
「このおいしさを、もっと多くの人に知ってもらいたい」
「ラーメンをきっかけに、その街にも興味を持ってもらえたらおもしろい」
そこから生まれたのが、「麺旅」です。
麺旅では、全国各地のご当地ラーメンをお届けしています。
ただ商品を並べるだけの通販ショップにはしたくありません。
私自身が食べて、
「これは誰かに食べてもらいたい」
「この街のことも知ってもらいたい」
そう思ったラーメンを紹介していきます。
有名だから。
売れているから。
それだけを理由に商品を選ぶつもりはありません。
まだ全国的には知られていなくても、おいしいラーメンはたくさんあります。
そんな一杯にも光を当てていきたいと思っています。
ラーメンの向こう側にある街へ。
旅先で食べたラーメンを、もう一度自宅で味わう。
まだ行ったことのない街のラーメンを食べて、
「いつかここへ行ってみたい」
と思う。
家族で食べながら、
「北海道に行ってみたいね」
「次の旅行は博多にしようか」
そんな会話が生まれる。
麺旅が届けたいのは、ラーメンだけではありません。
その一杯の向こう側にある、街や景色や旅への憧れです。
ラーメンには、不思議な力があります。
昔訪れた街を思い出させてくれることもあれば、まだ見たことのない土地へ行くきっかけをくれることもあります。
一杯のラーメンから、旅が始まる。
北海道から九州まで。
日本には、まだまだ知らないラーメンがあります。
そして、そのラーメンの向こうには、知らない街があります。
まずはご自宅で一杯。
そして、おいしいと思ったら、いつかその土地へ。
一杯のラーメンから、旅が始まる。
それが、麺旅が届けたい体験です。
全国各地を旅するように、ご当地ラーメンをお楽しみください。
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